受けた方がよいでしょう。その検査は「新生児聴覚スクリーニング」といいますが、世界中の産科施設で広くおこなわれており、国によっては法律で受けることが義務づけられているところもあります。
日本では法制化されていませんが、検査費用の補助をしている自治体もあります。現在は全国の約70%の産科施設で、生後すぐに母子が退院する前におこなわれています。
検査は難聴を診断するのではなく、きこえについてさらに詳しく調べた方がいいかどうかを選別するもので、痛みもなく安全で眠っている間に薬も使わずに短時間でおわります。検査を受けなくても不利益はありません。
後からきこえについて不安があれば、地域の保健センターなどで行われている1歳半や3歳時の健診の際に相談すれば、専門医を紹介してくれるでしょうし、当院でも相談の上、紹介可能です(2013年4月現在、学会の定める新生児聴覚スクリーニング後の北海道での精密聴力検査機関は下記です)。
生まれつきさこえが悪い赤ちゃんは1,000人に1-2人の割合で先天異常の中では比較的高率に出現することがわかっています。早い段階で診断をつけて、適切な治療や訓練を受けることで、ことばの発達などに影響しないようにするためにおこなわれているのです。先天性代謝異常の検査などとともに受けた方がいい検査ですね。